睡蓮水槽管理装置の効果

コロナウィルス禍に伴う在宅勤務の傍らで睡蓮水槽管理装置の夏場の効果を測定してみました。結論から書くと、猛暑日が起きる環境では二枚貝(※1)を飼育するのは無理ですが周囲温度が40℃に達する環境でも水温を30℃程度に抑える事ができる(※2)ので、飼育している生物の負担をかなり抑えることができそうです。

※1淡水しじみは対策なしでも何とか飼育可能だった
※2水槽や水タンクの壁面等を断熱材で覆うこと

細かい条件は省略して測定結果は以下の通り。

本日の直近のアメダスにおける最高気温は32℃でしたが、この水槽が置いてあるベランダは南側にある駐車場の照り返しなどにより、風通しの良いところに置いた温湿度計(ウェザーニューズ社WxBeacon2)で39.0℃、水タンク直上の温度計で測定した最高気温は41.5℃(※3)に達しました。一方で水温は最高29.9℃でした。

水温の変化(※4)から、水温は気温よりも露点の影響を受けることが分かります。長野の夏は南関東よりは乾燥していることを考えると、同じ装置を南関東に持っていってもこの結果よりは水温が高くなる事が多いと思います。逆に高温でも湿度が低い場合は気化熱式で充分という予測(※5)もできます。

※3エアコン室外機の排気が水槽周辺に滞留しないよう導風板を設置しているので、室外機吸気側に面している調温箱の吸気口温度はもう少し低い(かも)。
※4周囲温度が水温より高くても露点が下がると水温が下がる。
※5例:気温40℃、湿度20%の場合、露点は12.8℃。
 上記グラフの収束温度?と同じところに落ち着くとすると水温26.4℃
 なのでどうにか大型の2枚貝も飼育できそうな温度に収まる。

睡蓮水槽はエアコンの室外機のすぐそば(温度管理装置兼濾過器に至っては室外機の上)にあり、その中で気化熱のみで冷却していたことを考えると健闘していたと言えると思います。ただし、条件が条件なので、エアコンの室外機から離した上で水槽周りの断熱を改善すると、あと1〜2℃程度稼げると予想します。また、二枚貝を飼育したいなどの理由で水温を25℃程度までに抑えたい場合はペルチェ式もしくは冷凍機式のクーラーが別途必要と思われます。

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